最近読んだ本の中では出色の2冊と+αを紹介するよ。
まず1冊目。『イノベーションのジレンマ』だ。
「圧倒的な影響力を持っているはずの先行企業が新規参入企業に顧客を奪われるのはどうしてなのか」という問いに対するひとつの答えを出してくれている。
『イノベーションのジレンマ』ではイノベーションを「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」の2種類に分けている。
「持続的イノベーション」は、現状の大口顧客・メイン客層から出てくる要望や自分自身の改善によるもので、合意も得やすく、実現可能が高い(と想像される)ために常に受け入れられる。
それに対して「破壊的イノベーション」は既存の顧客からは主として機能面や価格面で不足があるとされ、注目はされない。
しかし、細かく分割して販売するなどある程度の低価格化がなされると、今までの商品ではオーバースペックであるとか大きすぎると考えていた新しい顧客が登場し始める。
最初は新しい顧客というニッチ市場だけで取引されている「破壊的」商品だが、徐々に流通量が増えていく。
それは「持続的商品」にくらべれば機能で劣るものの、細分化されたり精度が劣る分、低価格で導入しやすいためである。
低利益率のゾーンに属する商品がこのような「破壊的」商品に占有され始めると、「持続的」商品を扱う企業は「低利益な商品を厳しい価格で勝負するより、高利益率商品に社内リソースを使うべきなのではないか」という結論に達する。
低利益率ゾーンから撤退した先行企業は「高収益事業へリソースを集中し、業績改善した」というトロフィーを手にして、勝利を得る。
ただしそれは一時的だ。
先行企業が手放した低利益率市場を占有した「破壊的」企業は、そのゾーンでも十分な利益となるような低コスト体質である。つまり、そのままでも十分な利益を得ている。
彼らはその利益と改善努力により、「破壊的」商品を高利益率商品に遜色のない機能を持ちつつ、価格は下落させるという離れ業をおこなうようになる。
そして皆がその存在を認識したとき、かつて影響力を振るった先行企業は市場から存在を消すことになる。
「破壊的イノベーションによって成功をおさめる可能性が高いのは、そのイノベーションが登場してから2年以内に参入した新規企業」という結論に、強烈な衝撃をあたえらえた。
2010年1月28日 |
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